最近はセレッソの試合がないのでフットボールサミットを読んでいます。
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その中でワールドクラスのストライカーである「フォルランとカカウ」のシュートのスゴさについてセレッソのゴールキーパーキムジンヒョンが話しています。その表現にとても興味を持ちました。
キムジンヒョンがフォルランとカカウのシュートのすごさを語る
軌道も違うし、回転も違うし、スピードも全然違うし。目から離れていくのに入っている。 目から逃げていくから、ああ、入らないな、と思ったら入っている。
キーパー独特の表現があって面白いコメントです。いろいろな解釈ができますが、私はまずキーパーのシュートに対する視野にはゴールマウスの大きさがのインプットされていると分かり感心しました。
つまり、目に入ってくるものはゴールに入る可能性があり、目に入ってこないものはゴールから外れるってことです。キーパーの感覚ってすごいです。だから蹴った瞬間に外れることが分かったりするんですね。
そして本題のワールドクラスのストライカーのシュートですが、最大の驚きはシュートがキーパーの感覚を超える次元にあったことです。
目から逃げていくのに入る。外れるはずが入るのです。キムジンヒョンから見れば感覚が万全に機能しない、少しパニックになる状態です。
軌道や回転やスピードが違うだけであれば素人でも想定内のすごさです。反応が遅れたら失点に繋がるというレベルです。
しかし、本当のすごさは目から逃げていくのに入ることなんです。これは想定外のすごさで驚きです。
フォルランとカカウのシュートはおそらくキーパーがインプットしているゴールマウスの大きさを違う角度から捉えにいっている気がします。
それが何かは分かりませんが、シュートを打つタイミングだったり、体の向きとシュートの方向が全く違ったり、バウンドする叩きつけるシュートだったりする気がします。とにかくこれまでの経験では予測できない、キーパーの常識を超えるすごさがあるんだと思います。
今思えば、フォルランやカカウのシュートは打つタイミングと軌道が独特でした。日本人ならまっすぐシュートを打つのにフォルランとカカウのシュートは縦方向の変化が常に加えられていました。
叩きつけたり、浮かしたり、まっすぐ打つことなく変化を加えていました。普通のシュートが2Dとするならフォルランとカカウのシュートは3Dという感じの軌道でした。
これが目から逃げていくということかもしれません。ゴールに向かいながらキーパーの視界から逃げるシュート。そんなことができたからフォルランはワールドカップの得点王になれたのでしょう。
フォルランのシュートテクニックを盗むのは無理だと思うけど、キムジンヒョンが受けた感覚をセレッソの宝にしてストライカーの育成にはげんでほしいと思います。
キーパー目線でのストライカーのすごさの説明は斬新で面白いと思いました。
おわり。